酪農の仕事と言われてすぐにピンとくる方って少ないですよね?
自然の中で牛を育てながら牛乳を売って生活しているといったイメージが強いかもしれません。
牛乳のパッケージから、広い牧場でのんびりと牛が生活している姿を思い描く方もいらっしゃるでしょう。
「酪農家を目指して勉強をしてきた!」
という方であれば、ある程度想像できるかもしれませんが、転職で酪農の仕事を考えているとなると「イメージのギャップはないのか?」と不安になりますよね?
そこで、今回は将基酪農のことにも触れながら、酪農の仕事についてご紹介していきます。
実際の体験談も踏まえつつ、向いていると思う人や、仕事のやりがいなども解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
酪農家ってどんな仕事?
酪農家の仕事は、単刀直入に言うと牛の世話をして搾乳をすることです。
搾乳は牛の乳を搾って牛乳にすること。基本的にはミルカーという機械を使うので、やり方さえ覚えてしまえば誰でもできます。
牛の世話にはさまざまな仕事がありますが、大きく分けると牛舎の掃除やエサやり、子牛の哺乳や体調の悪い牛の看病などです。
搾乳は毎日きちんとやらないといけないため、牧場には休みがありません。
だから、酪農家は交替で休みを取りながら仕事をしています。
朝が早いということもあって、将基酪農では午前・午後の交代制になっています。
酪農家の1日の流れ
酪農家の1日は早朝から始まります。
将基酪農では800~900頭もの牛を飼っているので、複数人でチームを組んでいても、5時から牛舎の掃除やエサやり、搾乳などをはじめ、ひと通り終わるともうお昼のエサやりと搾乳の時間。
搾乳は1日3回なので、午前チームと午後チームに分かれて交代制で対応しています。
どちらのチームに入ってもエサやりや搾乳などでほとんど1日が終わってしまいます。
体調の悪い牛の看病は、餌やりとは別の人が担当します。
牛は自分から「ここが痛い」「体調が悪い」と言ってはくれないので、どれだけ異変に気付けるかが重要になってきます。
酪農家の具体的な仕事内容
酪農家の仕事の部分でも少し触れましたが、搾乳は1日たりとも休むことができません。
そのため、酪農家は交代制で仕事をします。
大まかな仕事は下記の通り。
- 搾乳
- エサやり
- 清掃
- 牛の看病
他にも、堆肥を作ったり、子牛の世話をしたり、全体的にはさまざまな仕事がありますが、将基酪農の酪農チームが管轄している主な仕事はこの4つがメインになります。
酪農家に向いている人
エサや搾乳など、一見すると同じことの連続で、単純作業のように感じるかもしれません。
また、やってみてそう感じる人は、酪農家には向いてないと言えるでしょう。
実際にエサやりや搾乳をしていると、相手が生き物だということを感じさせられます。
牛の動きを見ながら「喜んでくれているのかな?」とか「今日も元気そうでよかった」と感じたり、もっと搾乳のことを勉強して、牛に負担をかけないようにしたいと思ったり、愛着から向上心がわいてきます。
だから、朝が早いことや長期の休みがとれないことは、それほど苦になりません。
動物を飼うのが好き。
動物を相手に仕事がしたい。
そう思っている人にとって、無資格でもできる酪農家はかなりハードルの低い仕事とも言えます。
酪農家のやりがい
酪農家に向いている人の部分と共通点は多いですが、仕事のやりがいの一番は、動物を相手に仕事ができる事です。
牧場の仕事は朝が早く、簡単に休むこともできません。
そう言った意味で「キツイ仕事」として認識され、敬遠されることもあることは理解できます。
ただ、実際にやってみると餌やりや搾乳が楽しくなったり、自然の中で動物を触れ合うことで癒されたり、キツくてしんどいだけの仕事ではなく、やりがいや楽しみもたくさんある仕事だということが分かります。
仕事を通じて成長を感じられる
酪農家は、毎日の努力が結果に結びつく仕事です。
搾乳の作業だけを切り取ってみると、今日入った新人でもできる簡単な作業です。
でも、突き詰めていくとその1つひとつに知識や経験がプラスされることでよりレベルの高い仕事ができるようになります。
また、目の前のエサやりや搾乳ばかりに集中するのではなく、牛一頭一頭の動きや食事の量などを見ながら体調は大丈夫か、病気になっていないかといったことも気にすることができるようにならなければ一人前とは呼べません。
ちょっとした変化に気付けるようになること。
その変化で牛に何が起きているのかが分かるようになること。
そして、自身の対応で調子が悪かった牛がまた健康になってくれること。
それが成長を感じられるポイントであり、生き物を相手に仕事をしている酪農家のやりがいでもあります。
酪農家の仕事のまとめ
いかがでしたか?
酪農家は決して楽な仕事ではありませんし、どちらかというと厳しい業界だと思います。
それでも、生き物を相手に仕事をするのが好きな人であれば、やりがいを感じられ、楽しんでできる仕事なのではないでしょうか。
あと、給料面で言うと、経営者にならない限り、他に比べて特別給料が高いわけでも安い訳でもないと思います。
ただ、日々が忙しく、まとまった休みをとれないこともあって、お金は貯まりやすいです。
稀に病気などに左右されて被害を受けることもありますが、世の中の不況などには流されにくく、酪農家という仕事がなくなることもおそらくないでしょう。
そう言った意味では、自分次第で安定して続けていける仕事であり、まだまだ可能性のある職業だと思います。