酪農の仕事は意外に奥が深い?メリットデメリットについて紹介します

酪農家と聞いてどんなイメージを抱きますか?
動物好きでずっと酪農家になることを夢見ているという方は、世の中的に見ても少数派です。
それだけ、目指している人が少ない職業と言えます

理由の中には、キツそう、大変そうなどのイメージが影響していそうですが、実際に働いてみると意外に離職率は低く、やってみると意外に楽しいと感じる方も多いです。
そこで、今回は酪農の仕事のメリットやデメリットについてご紹介します。
以前にご紹介した「酪農家ってどんな仕事?やりがいやどんな人に向いているかを解説します」の記事も合わせて参考にしてみてください。

酪農の仕事のメリット

まずは酪農の仕事のメリットについて。
大きく分けると下記4点にまとめられます。

  1. 仕事にすぐ慣れる
  2. 仕事の奥が深く、やりがいがある
  3. 動物好きには癒しがある
  4. 収入が安定している

仕事にすぐ慣れる

あくまでも表面的な作業の部分ですが、やっていることは決して難しくありません。
数日働けばある程度ルーティンの作業は覚えることができるので「難しい作業が苦手」「色々覚えることが多いとついていけない」という方でも早く仕事に馴染むことができます。

難しい操作を覚えなければならない専門職や、ノルマを達成しなければならない営業職などに比べると、それほど向き不向きに影響されない仕事とも言えます。
きつい、汚い、臭いといったイメージから敬遠されがちですが、特に気にならないという方であれば、比較的馴染みやすい仕事と言えます。

仕事の奥が深く、やりがいがある

仕事自体は単純ですぐに覚えられるものですが、突き詰めていくと意外に奥が深いものです。
動物が相手ということもあり「搾乳の際に牛に嫌がられなくなった」「病気だった牛が元気になった」など、段階を踏むごとにより精度の高い仕事ができるようになります。

生き物相手の仕事なので、何年も仕事を続けているベテランでも、日々新しい発見があるほど、奥が深く、作業自体は単純で毎日大きく変わらないものでありながら、日々達成感ややりがいを感じることができます。
表面的にはデメリットの方に目が行きがちですが、実際にやってみるとイメージが変わる仕事ではないかと思います。

動物好きには癒しがある

酪農は、生き物を相手にする仕事なので、機械のように設定をすれば必ず同じ結果が得られるものではありません。
一頭一頭の牛に異なる性格があり、同じように餌やりをしても餌にまっしぐらな牛もいれば、餌をあげている自分達に懐いてくれる牛もいます。
経験を積んでいくとたくさんいる牛のそれぞれの特徴が分かるようになってきて、より愛着が湧いてきます。

動物好きな人であれば文句なしに理想的な職場と言えますが、そうでなくても働いているうちに動物を飼う魅力に気づくことができ、多くの方が気に入る職場環境なのではないかと思います。

収入が安定している

酪農家は、牛の乳を搾り、牛乳を作ることで収入を得ています。
牛乳をはじめとする乳製品の販売は、景気の波の影響を受けにくく、大幅に売上が下がったり、早期退職やリストラなどの影響を比較的受けにくい仕事です。
その反面、ある程度の仕事量と収入が計算でき、大きく稼げる訳ではないけれど、比較的良い給料を安定して得られる職業と言えます。

酪農の仕事のデメリット

続いて酪農の仕事のデメリットをご紹介します。
大きく分けるとマイナスのポイントは下記の通り。

  1. 3K(きつい・汚い・臭い)
  2. 休みが取りにくい
  3. 朝が早い
  4. 正解が分かりにくい

3K(きつい・汚い・臭い)

酪農家の仕事は体力を使う力仕事が多く、かなりハード。
牛舎に冷暖房が完備されているわけもなく、夏は暑く冬は寒い環境でのお仕事になります。
さらに、服が汚れる、匂いが臭いなど、概ね痛いているイメージと大きく変わりません

ただ、今まで働いてきたスタッフの中には退職した方も少なくありませんが
「匂いが臭くて耐えられない」
「服が汚れるから転職したい」
といった方はおらず、ほとんどがマイナスイメージを受け入れた上で仕事をしており、あまり気にしていない方がほとんどです。

休みが取りにくい

酪農の仕事は、毎日決まった時間に牛に餌をやり、決まった時間に乳を搾り続ける必要があります。
そこに人間の都合は存在しません。
だから、お盆、お正月、ゴールデンウィークなど、大型のお休みでも関係なく仕事があります。

将基酪農では、スタッフどうしが交代で休みを取って休んでいるので個人経営の酪農家に比べると休みの環境はまだ融通が利く方と言えます。
それでも、交代で誰かが休んでいる人の仕事をフォローするため、全員が一斉に休めるわけではありません。
トータルでみると、他の仕事に比べて休みが取りにくい仕事と言えるでしょう。

朝が早い

酪農家において、何が一番しんどいかを聞かれるなら、多くの方が「朝が早いこと」と答えるのではないでしょうか。
今、将基酪農ではシフト制を組んでいるため毎日朝早い出社が続く訳ではありませんが、酪農家の平均で見ると朝5時には仕事を開始していることが多くあります。

正解が分かりにくい

生き物が相手の仕事なので、やりがいが大きい反面、正解が分かりにくいデメリットがあります。
牛の病気の治療をはじめ、以前対応した成功例と全く同じ内容が今回は通用しないケースもあります。
性格・不正解は結果が出てはじめて分かるものも多く、難易度の高さが時として牛の健康状態にも影響するため、1つひとつに責任が伴う仕事とも言えます。